（闇うさぎ）
～第4章～
第12話：無駄遣いの王様か？！！
（この傷は…）
（おめえがつけた傷じゃねえか！！！）
シュタタタタタッ
オレは、いぬの胸ぐらにとびこんだ。
『ｩｵ？！』
いぬの胸ぐらをつかむと、いぬは驚いたような声をだした。
『オメエ、投げ捨ててんじゃねえよ！
こっちはもう…痛えのなんのって！！
オメエと当たって、怪我してるんだからよ！
もっと…オレを大事にしてくれねえと！バチ当たるぜ？！！』
！！ ！！
オレはいぬのあたまを、振ってやった。
#ﾌｳ
#これでよし
いぬが静かになったので、
オレは胸の傷を見せてやった。
『毛で見えねえだろうがな！
恐らく…あばらが折れてるんだわ！！！』
1本…ダロ？
2本…ダロ？
3本…ダロ？
!! !! !!
オレは、手であばらを探った。
ｸｿｯ…
こりゃあ少なくとも
10本は、いっちまったな…
『つーか！おめえっ…
体ん中とか、見えねえの？？！』
いぬは、『ｩｫｯ..ﾌ』と鳴いた。
『ハｯ？！なに言ってるか分からねーし！』
…オレは、怒りが沸いた。
『オメエ、なにができんのよ？
桃、たくさん食べてきたんだよな？？
つーことはよ！
こういう時に、
なんか役に立つチカラがあんだろうよ！！！
まったくオメエは…なんのために桃、食べて来たのよ？？』
・・・。
いぬは、しゃべらなかった。
『オレだったらな！！！
あんなにスゲエ桃なら…
もっともっと！役に立つことに使うのに！！！
オメエは…無駄遣いの王様か？！！』
！！
腹が立ち、オレはいぬを投げ捨てた。
