(闇うさぎ)~第3章~第59話:タネもしかけもございません。

短編つぶやき小説

(闇うさぎ)
~第3章~

59話:タネもしかけもございません。


 

ほらっ!いぬっ!!!

さっさと、もるちゃんにお出ししてっ

ほかの桃も、しまってあったでしょ

 

#さあ

#はやくはやくっ

 

オレは、いぬの腰ポシェットを指さした。

 

ウォ?!

ウォウォ…??!

いぬはポカンとした顔でオレを見た。

 

!!!

#ほらっ

#レディが
#お待ちかねだ

 

#もるちゃん

#待っててね~

 

!! !! !! !! !! !! !! !! !! !!
!! !! !! !! !! !! !! !! !! !!

オレは、じじいの両手を叩き離し
ピョンと地面に跳び降りた。

 

!!!!!!!
#イデデッ
#痛ぐねえしっ

 

!! !!

オレはいぬの腰ポシェットから

小さくなった桃を一つとり出し、地面に置いた。

 

見ててね、もるちゃんっ

びっくりしちゃダメだよ!

 

(ほれ!いぬっ!!)

(さっさと大きくしちゃいなさいっ)

オレは耳打ちした。

 

タネもしかけもございません~!!!

この小さな桃がぁ…

 

!!

オレはポンと手を叩いた。

 

#イッツ

#ショウタイム

 


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