(闇うさぎ)
~第3章~
第52話:ゴゴゴゴゴッ
ウォウォウォーーーーンッ!
ウォウォウォーーーーンッ!!
ウォウォウォーーーーンッ!!!
いぬは大声で、遠吠えをはじめた。
!!
#イデデデッ
おい!いぬっ!!!
早く、なんとかしてくれよ!!!
ウォウォウォーーーーンッ!
ウォウォウォーーーーンッ!!
ウォウォウォーーーーンッ!!!
おい!!!
いつまでも吠えてねえで、
早くなんとかしろよ…!!!
いぬは遠吠えをやめなかった。
!!!!!
オレの背中、どうなってるのよ??!
すげえ、痛えんだけど?!!!!
ピキィィーーンッ…
#ウッ
イデデデデデッ
大声を出すと、とにかく痛かった…
オレは小さい声で言った。
おめえは自分の傷、治せるんだろ…
だったらオレのも、早くやってくれ
持ってる技、
なんでも良いから使ってよ…
おめえは、桃を食べられるんだから
なんだってできるんだろう…
#さっさと
#やってくれよ
ウォウォウォーーーーンッ!
ウォウォウォーーーーンッ!!
ウォウォウォーーーーンッ!!!
!!
いぬは遠吠えをやめなかった。
おめえよ!!!!!
ピキィィーーンッ…
#ウッ
・・・。
たのんだ、オレがバカだったぜ…
背中が痛くて、オレは泣きたくなった。
?!!
その時、
心の中で、じじいの声がした。
『了解じゃ。今、行くじょ』
ウォウォウォーーーーンッ!
ウォッウォッ…!!!!
いぬは吠えるのをやめた。
そして、心配そうにオレを見た。
~!~!~!~!~
いぬは腹ばいのまま、
ズリズリとオレのうしろに回りこみ…
!! !!
ペロペロ、オレの背中を舐めた
!! !!
腰もさすってくれた
いぬの手が、すげえ温かかった。
#痛えけど
#温けえな
オレはホッとした。
その時…
急に地響きがして、地面が揺れた。
!! !! !! !!
!! !! !! !!
#ゴゴゴゴゴッ
#ゴゴゴゴゴゴッッ