(闇うさぎ)
~第3章~
第34話:過去は変えられるのか?!!!
#うーむ
うさぎくんは、
むっつりスケベだったとは…!
!!!
確かに、思い当たるふしがある!
そういやあ、うさぎくんは
モテテクニックとか好きだったな…
字が書けねえのに、メモまでとっていたし…
#なるほど
#そういうことか
その時、意外な言葉が
うさぎくんの口から飛び出した。
『ボクも早く、過去に行きたいんです!
きっとかあさんが、
ボクを待っててくれてるから…!!』
!!!
#なにぃぃぃぃいいいっ
#かあさんだとぉぉぉおおっ
#ガゴーンッ
オレに衝撃が走った。
なんだ、キミ!
すけべなことを
考えていたのではなかったのか?!!
オレは自分が恥ずかしくなった。
!!
キミ!
そんなことは、言っちゃいかん!!!
キミは、すけべでいいんだ…
すけべなうさぎくんのままで、ずっといなさい!
なぜなら、
そっちの方が面白いのだからっ!!!!
#ウンウン
まったく!困ったうさぎくんだ!!
やめなさいな、
そういう暗い話しは!
過去になんて、
いつまでも囚われていてどうする?!!
過去の辛いことなんか、
オレはとうの昔に忘れたぜ?!!
だって、過去は変えられないのだから!!!
?!!!
あれっ?
でもよ…
オレ達、過去に行くってことは
過去を変えられるのか?
!!!!!!
おい!じじい!!!
過去は変えられるのか?!!!
?!!!!
おいっ!じじい!
オレの声、聞こえてるんだろっ?!!
うさぎくんの父ちゃん母ちゃんを
死なせないように、
オレ達で何とかしてやれねえのか?!!
おい!じじい!
答えろよっ!!!!
その時、こころの中に
じじいの声が聞こえた。
『闇うさぎよ。
おぬし、良いところに気がついたのう。
残念ながら、それはできん。
過去を変えても
今の状況を変えることは出来んのじゃ。
たとえ過去を変えられたと思っても、
現在に戻ってみれば、状況はもとどおり。
ただし…
過去に残したままの、今の自分の後悔は消せる。
わしらは、
過去に戻ってのう、後悔を消してくるのじゃ。
忘れてしまったままの
本当は大事にしたかった後悔をな。
安心せい。
この件は、
とても大事なことじゃから
またあとで、うさぎにもしっかり説明するからのう。
とにかくわしらは、
未来を明るく生きていくために、過去に行く。
そう思っとったら良いのじゃ。
今は、うさぎの練習中じゃからのう
おぬしもしっかりと見ておくのじゃぞ』
じじいはそう言いながら、
うさぎくんの後ろに近づき
静かに息を吹きかけた。
#ふぅふぅふぅ
#ふぅふぅふぅ
#ふぅふぅふぅ
『ふぉっふぉっふぉ。
こやつは、ウブじゃのう。
とても大人とは思えん、ウブさ加減じゃわい』
じじいは、嬉しそうだった。
『闇うさぎよ!
おぬしの声はうさぎには届かぬが、
ちゃんと応援してやるんじゃぞ』
ハッ?!
言われなくても、応援してやるし!
オレはうさぎくんに、アドバイスをしてやった。
!!!!!
「ちょっと、待って!!!
ボク、キミの言葉が分からないんだっ」
だとぉぉぉぉおおっ??!
おめえよっ!
なんだ?!その合図は!!
どういうことよっ?!!
待ってもクソも、ねえだろうよっ
話しかけたいのは、おめえじゃねえのか?!!
!!!!!
#ハハハッ
ほらっ!
だから、言ったじゃねえか!
まったく、言わんこっちゃない!!!
?!!!!!
じじいは、
それでもうさぎくんを褒めていた。
!!!!!!!
#まったく
#じじいは
#うさぎくんに甘すぎるわ
動物はなあ、
甘やかすとつけあがる!!
厳しく言っておかねえと、
調子に乗ってわがままになるからよ!
#オレがしっかり
#引き締めてやらねえとっ