(闇うさぎ)~第3章~第31話:なかなか良い名前じゃな。

短編つぶやき小説

(闇うさぎ)
~第3章~

31話:なかなか良い名前じゃな。


 

なにすんだよ!!!

この、くそじじい!

 

じじいは、

落としたペンを拾って、うさぎくんに手渡した。

 

『ほれ、ペンじゃ。

名前を書いてみよ』

 

!!!!!!!

 

オレはじじいに、無性に腹が立った。

オレが、焦ってる?!!

そんなの、あたり前じゃねえかっ

じじいがオレにだけ、

桃をくれねえから

そういうことになるんだろ?!!

オレだってよっ

早く修行を終わらせて、桃をもらいてえし!!!!

なぜならオレは、

もるちゃんと早く、両思いにならなきゃいけないのだからっ!!!

 

時間はこころゆくまで、

行ったり来たり、自由に使える?!!

 

そんなの、絶対、ウソに決まってるっ!!!

 

生き物にはな!!!

寿命があるのだから!

行ったり来たりしてたら、

あっという間に

オレ、じいさんになっちまうぜ?!!

 

じじいになってから後悔したって、もう遅いのだからっ

できることを計画的に

気合い入れて、ガンガン進めていかねえと

あっという間に、ジ・エンド!

寿命になって、死んじまうぜ?!!

 

?!!!!

 

うさぎくんが、

嬉しそうに、オレに肉球を見せていた…

 

『うさ?ぎ? の? つ? ???』

!!!

ミミズがはったような、汚ねえ文字だった…

 

うさぎくん!

おめえ、バカか??

肉球になんか書いても、

書きにくいし、見えにくくってしょうがねえだろうよっ

 

#まったくおめえは

#しょうがねえな

 

#名前は

#紙に書かねえと

 

オレは、ノートを開いて渡してやった。

 


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