(闇うさぎ)
~第3章~
第6話:優秀な番犬。
#グルルル
いぬは、うなり声をあげた。
どうやら怒っているようだ…
こいつは
歯ぐきから血が出てるし、
オレみたいに
鍛えてないから
受け身がとれなくて当然だろう…
まあ…仕方ねえか!!
『悪かったな。大丈夫か?』
オレは食べかけの桃を拾い上げ
いぬに渡してやった。
#グルルルル
いぬは、桃を払いのけ
低くうなり続けた。
ハッ??
オレ、いま謝ったよな??
こいつ、まだ怒るつもりか…?!
ネチネチしやがって…!!
こういうのが一番キライなんだ…
文句があるなら、
ハッキリ
言えばいいだろう!!!
#どういうつもりだ
#この野郎
#グルルルルル
ハッ…??
オレはどんどん腹が立ってきた…
つーか、
地面にへばりついて
桃食ってるおまえも悪いよな…?!
そんなの、走ってたら
見える訳がねえ…!!
『いらねえのか? あ”??
だったら…
オレが食ってやるよ…!!』
オレは、
ムシャムシャと
大きな桃にかぶりついた。
#うめぇうめぇ
#こりゃあ最高だ