(闇うさぎ)~第3章~ 第18話:じじいのテレパシー。

未分類

(闇うさぎ)
~第3章~ 

第18話:じじいのテレパシー。


 

『テレパシーで教えてやるじょ』

じじいの言葉と同時に、

信じられないことが起きた。

じじいの口が動いてないのに、

オレの耳に

じじいの声が聞こえた。

そして、

あとを追うように、

じじいと同じ言葉を

うさぎくんがしゃべりだした。

#この桃は特別な桃でな
#不思議な能力を持っておる

!!!

この桃を

強く願いながら食べれば、

自分のカラダの中身…

体質や能力を、

1つの桃で1つだけ変えられる?!

ほう、

桃をいくつでも食べられるとは…

そりゃあ、うまい話だな。

桃には種類があって、

オレが食べたのは土埋め桃??

弟子のいぬが番犬…

なのに、つまみ食い??!

こいつ、

じじいの弟子で強いのか?!!

とても強そうには、見えねえが…!!

まあ、オレには負けるだろ、フフ

!!!

なんだって!

うさぎくんに、

桃をあげる約束を??!

ほう…そうなんだ

で…??

オレには??

オレにもくれよ!!!

オレがじじいに詰め寄ると、

じじいは言った。

『もう食べたじゃろ?』

じじいは、

かじりかけの桃を指さした。

!!!

おい、じじい!

そりゃあ、ねえんじゃねえか?!!

いぬのかじりかけだったし、

知らねえから

なんも願わずに

かじっちまったし…

オレにも、もう一つ

新しい桃をくれよ!

オレ、願いたいことがあるんだ!!

 

『おぬしの願いは、なにかの?』

じじいが聞いた。

『もるちゃんを、女に戻してやる!!』

#そして
#オレたち両思いに

もるちゃんとの出会いや

なれそめを、オレは力説した。

#ふぉっふぉっ

『面白いやつじゃ…

じゃが、残念。

桃の能力は自分にしか効かぬ。

自分以外は変えられんぞ』

 


うさぎとの会話≫                      目次               闇うさぎ・次のお話しへ≫

タイトルとURLをコピーしました