(闇うさぎ)
~第3章~
第13話:じじいの息。
!!!!!
いぬが突然…
オレを抱きしめ、体が宙に浮いた。
#カッ
オレは目を見開き、
いぬを振り払おうとした。
おめえ、いい加減にしろ!
邪魔すんじゃねえぞ!!
??!
オレのすぐ目の前に、
じじいの顔があった。
スゲーちからで、
締め付けてきやがる…
!!!!
くちびる…が…!!
#なんだ
#こいつは
近づいてくる
じじいのくちびるから、
生温かい息が吹きだした。
フゥゥ…フゥゥ…フゥゥゥゥゥ…
!!!
おめえ、何しやがる!!
オレは暴れて
じじいに頭突きを
食らわそうとしたが、届かない…
くせぇぇ…
くせぇぇぇぇんだよ!!!
『ふぉっふぉっふぉ。大丈夫じゃ』
はっ?!!
目の前で、
じじいのくちびるが動いている。
フゥゥ…フゥゥ…フゥゥゥゥゥ…
#また来やがった
オレは、自分の息とつばで
じじいの臭い息を吹きとばした。
#ぶーーーーっ
#ぶっぶっぶっ
『面白いやつじゃ。
これならどうじゃ?』
じじいは、にやりと笑った。
『加速!!』
じじいのほっぺたが、大きく膨らんだ。
#ボンッ
じじいのくちびるから
強風が吹き、
首が後ろにのけぞった。
#ボンッ
ちくしょう…!
動けねえ…!
やめろーーー!!
#ボンッッ
風が強すぎて、息がつまる…
#むぎゅっ
手を握られた…
オレの手を引っ張ってる…
『闇うさぎくん!大丈夫??』
下から声が聞こえた。
!!!
もしかして…
う…うさぎくん?!!