(うさぎ)
~第3章~
第83話:最後のお別れじゃぞ?!!
『こちらは今ゥン、取込み中ゥゥン!!!
桃を届けるのは、もゥンちょっとォォン…待つよゥオンに!!!』
おじいさんはボク達に言った。
『闇うさぎを、急いで起こすのじゃ!』
いぬくんは闇うさぎくんの隣りに座り、
しっぽでパタパタ顔をはたいた。
!! !! !!
ボクも闇うさぎくんの両肩をつかんで、一生懸命揺らした。
おじいさんは、両足を持ち上げてグラグラゆすった。
!!!
闇うさぎくんは、何度ゆすっても起きなかった。
おじいさんは、
両足をつかんだまま闇うさぎくんの体を持ち上げ、くるくる回した。
闇うさぎくんの手が、万歳するように力なく宙を舞った。
時間ばかり過ぎていった。
・・・。
#ダメかぁ
ソファに戻して、
おじいさんが闇うさぎくんに、一生懸命話しかけた。
フゥゥ…フゥゥ…フゥゥゥゥゥ…
『起きよ、闇うさぎ!
夢なんか見とる場合じゃないわい!!
おぬし!モルモット娘に会わんで良いのか?!
最後のお別れじゃぞ?!!』
!!!!!!
『加速じゃっ!!!』
ブフゥ~ッ ブフゥゥ~ッッ ブフゥゥゥ~ッッ!!!
おじいさんが、顔を真っ赤にして
闇うさぎくんに息を吹きかけると
?!!!
ソファーが倒れ、闇うさぎくんの体が転げ落ちた。
うわぁぁぁ~っ…!
キャンッ
風に飛ばされ、
いぬくんとボクの体も、ゴロゴロ転がった。
『すまん すまん!
ちと、力を入れ過ぎたわい』
おじいさんは申し訳なさそうに頭をかいた。
闇うさぎくんは壁に頭を打ち付けたが、それでも起きなかった。
『これでも起きぬとは…
こやつの体はどうなっとるんじゃ?!!』
おじいさんが床に座り込んだ、その時だった…
外の方から、
また、大きな音が聞こえた。
きゅぃぃぃいいいいいん…!
きゅぃぃいいぃいいぃいん…!!
!!!
おじいさんが、 慌てて立ちあがった。
『なにっ?!
こっちに来るじゃと?!!』