(うさぎ)
~第3章~
第75話:集中レコーディング。
#おじいさ~ん
#おかえりなさい
!! !! !!
ボクは手を振った。
!! !!
おじいさんも手を振り返してくれた。
『具合はどうじゃ?』
心の中に、
おじいさんの声が聞こえた。
!!
(元気が出てきました~!)
?!!
(あれ、おかしいな…声が出ない??)
『元気が出てきたのなら、なによりじゃ』
こころの中で、
おじいさんは笑った。
『桃を取って来たじょ。
願いごとの調整をしようかの』
おじいさんは
ボクたちの方に歩いてきた。
!! !! !! !! !!
ボクたちの前まで来ると
おじいさんは、胸の中に手をつっこんだ…
『うさぎの桃よ、出てきなしゃい!』
!!!!!
胸の中から、
大きな桃がポンと飛び出した。
!!!!!!
(ぇえええ~っ?!!)
ボクはビックリした。
『こっちが、うさぎの桃で間違いないの?』
おじいさんは
桃をくるくるとまわし、
!!
ボクに桃を手渡してくれた。
『あ~、それから…』
おじいさんはもう一度、胸の中に手をつっこんだ。
!!!
おじいさんの胸の中から、
もう一個、桃が飛び出した。
『闇うさぎよ。
こっちがおぬしの桃じゃ』
おじいさんは桃を差し出しながら、
優しい声で話しかけた。
『闇うさぎよ。
おぬしも、
からだの傷を治しておくのじゃ。
いよいよ、修行が始まるからの』