(うさぎ)
~第3章~
第65話:オレは耳をふさぎたかった。
#トットットット
痛くて…
寒くて…
具合が…悪い…
#ふぅ
#ふぅ
ボクは、息を吐いた。
#トットットット
『はて…
終わりのことばは
なんじゃったかのう?
わしも、忘れてしまったが…』
おじいさんが
なにか言っていた…
『うさぎよ、
どうしたのじゃ?
返事をせぬが…
まあ、
多少まわりがうるさくとも、
耳さえふさげば問題なかろう。
生き物たちが
みんな、好き勝手に話しておるからのう
聞こえても、気にせぬことじゃ
気にしておったら身が持たんからのう
ふぉっふぉっふぉ』
!!
ボクは目をつぶった
冷汗が出て
吐き気がした
#ふぅ
#ふぅ
こういう時は…
寝ちゃった方がいいな…
だって
朝になったら
いつも
元気がでてるもの
『間もなく、そちらに向かうから
うさぎよ、
もう少し待っておれ。
急いで行くからの』
おじいさん…
ボク
もう、
寝ていいですか…
#トットットット