(うさぎ)
~第3章~
第47話:諦めるわけないだろう…!!
『うさぎよ。
思いたったが吉日で、
さっそく、試してみたらどうじゃ?』
おじいさんはそう言うと
桃飴をガリガリ噛みくだき、
コーヒーをゴクリと一気に飲み干した。
『あやつらが戻ってくると、うるさいからのう。
いまのうちに桃に願いごとを済ませて、
あとで、びっくりさせてやろうではないか』
おじいさんは、ちょっと嬉しそうだった。
!!!
でも、おじいさん!
ボク、あとで
桃パフェも作りたいんです!
桃のミルクシャーベットも、
あと何回か混ぜなきゃいけないし…!
『混ぜるぐらいだったら、わしにもできるじょ。
願いごとをしている間に、
わしが代わりに混ぜてやろう。
これでものう
わしは、ばあさんがいた時は
混ぜたり、コネたり、
力がいる作業は助かるわあ言って、ばあさんが喜ぶもんで
わしも少しは手伝っていたからのう。
混ぜるぐらい、なんてことはない。
それに、桃パフェは
またあとで作ってはどうじゃ?
いぬや闇うさぎが戻ってきたら、
きっと食べたがるじゃろう?
食べるなら、作りたてが1番美味しいって
ばあさんがよく、わしに言っておったからのう』
おじいさんはそう言うと、
首元から、着ている服の内側に手をつっこんだ。
そして、おじいさんは
服の中からノートを取り出した。
?!!
『闇うさぎのノートを、預かったんじゃ。
おぬしはここで
よ〜く、読み直しておくんじゃぞ。
うーむ、
あとは塩水か…
はて?
桃が入るような、大きなタライはあったかのう?
・・・。
まあ、良い。
きっと何かあるじゃろう。
わしは先に、急いで桃を取ってくるからのう
うさぎは、ここでおさらいじゃ』
おじいさんはそう言うと、お勝手口のドアを開け
『桃畑まで!ワープじゃ!』と叫んだ。
『加速!!!』
#シュッ
?!!
#シュッ
#シュッ
おじいさんはあっという間に、部屋から消えていなくなった。