(うさぎ)~第3章~第37話:オレは、ノートを見せてやった。

短編つぶやき小説

(うさぎ)
~第3章~

37話:オレは、ノートを見せてやった。


 

おじいさん!

ボク、早くいぬくんと話しがしたいんです!!!

もうボク、桃を食べてもいいですか??!

 

おじいさんは笑った。

 

『そうじゃの。

手順さえ覚えておれば、もう食べても良いぞ。

おぬし、願い事の手順は覚えたか?』

 

!!!

手順?!

手順ってなんだったっけ…?

!!

そうか、まずは桃に挨拶をするんだ…

 

こんにちは!桃さん!

ボク、うさぎのつぶやきです!

よろしくお願いします!!!

 

で…?

 

!!

#あっ

#感謝のきもちか

 

!!!

桃さん!キミと出会えて、ボクは嬉しいです!

神様っ!

桃さんに出会わせてくれて、ありがとうございます!!!

 

!!

そうだっ

食べる前に

桃さんとお話しをして、

もう一回、ちゃんと感謝の気持ちを伝えないとっ

 

!!!!!

桃さん!ボクっ

『キミと話しがしたいんだ!!!』

 

#よし

#始まりの合図が言えたぞ

 

・・・。

 

??

あれっ?

もう、話しかけても大丈夫??

 

!!!

桃さん!!

ボクの言葉、分かりますか??

 

・・・。

 

桃さん?!

分かりますか??

ボク、キミを食べさせてもらいたいんだけど…

 

・・・。

#返事がない

 

!!!

も、もしかして…嫌がってる?!

 

!!

とにかく…

落ち着いて、もう一度たのんでみよう…

 

!!!!

桃さん!

ボク!

キミを食べさせてもらいたいんです!

なんでかっていうと…

ボクには願い事があって!

色んな生き物の言葉が

ボク、わかるようになりたくて!!!

ボク、小さい頃に

かあさんに読んでもらった絵本があって…

その絵本が、

とっても面白かったからっ!!!!

だから、絵本のお話しみたいに

色んな生き物の言葉がわかるようになりたいんですっ!!!

!!!!

桃さん!お願いしますっ

キミを、食べさせてもらっても良いですか?!!!

 

・・・。

やっぱり、返事がなかった。

 

#困ったぞ

これじゃあ…

桃さんを食べて、褒められない…

 

ボクは、途方に暮れた。

 

ボクはおじいさんを見た。

おじいさんは、ニコニコと笑っていた。

 

!!!

おじいさん!大変です!

桃さん、食べられたくないみたいで…

 

!!

ボク、無理矢理になんて…食べられません!!!!

 

おじいさんは、笑って言った。

『そうじゃのう。

ちと、手順が違っただけじゃ。

闇うさぎよ、そろそろ

おぬしの書いたノートの出番じゃ。

ほれ、出してみよ!』

 

!!!!!

 

闇うさぎくんは、ジタバタと手足を動かし

その後、ノートを

ボクの目の前で開いてくれた。

~~~~~~

願いごとをする方法

 

桃を食べ

①桃、褒める

甘い  美味しい  食べられて嬉しい

 

②桃に、感謝の気持ち

ありがとう

 

③願いごと、気持ちをこめて願う

願いの言葉:

すべての生き物の言葉

わかるように

お話しできるようになりたい

ポイント!

楽しく話す、自分を想像

~~~~~~

あれっ?!!

やっぱり…

食べるしかなのか…

!!!!!

おじいさん!

本当に!

無理矢理食べちゃっても、良いんですか?!!

だって、嫌がってるのに?!!

 

おじいさんは笑った。

『安心せい。

桃は嫌がってなどおらぬ。

おぬしはまだ、願い事が完了しておらぬから

桃と話せんだけじゃ。

桃はのう、

美味しかったと褒めてもらうのを待ち望んでおるぞ。

さあ、なにも気にせず

食べて褒めてやるのじゃ。

ほっぺたが落ちるほど、美味しい桃じゃからのう』

 

!!

・・・。

分かりました…

 

ごめんね、桃さん…

ボク、キミを食べさせてもらうよ…

 

#えいっっ

#いただきますっ

 

!!!!!!

 

ボクは桃にかぶりついた。

 


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