(うさぎ)~第3章~ 第24話:ボクは、どんなボクになりたいんだろう。

短編つぶやき小説

(うさぎ)
~第3章~

24:ボクは、どんなボクになりたいんだろう。


 

どうしよう…

願いごと、早く決めなきゃ…

 

うーん。

ボク、

自転車にはもう

乗れるようになったし、

お料理を

もっと上手になりたいけど

でもボク、

一匹暮らしだからな。

作ったら、嬉しくなって

いつも誰かに

食べてもらいたくなっちゃうんだ。

みんなの都合もあるからなぁ…

もし、

もらってもらえなくって

腐らせちゃったら、悲しいもの。

 

やっぱり、

自分一匹で満足できる

願いごとが良いのかなあ…

 

『おい!うさぎくん!

願いごと、こんなのはどうだ??』

 

闇うさぎくんは、

ボクにノートを見せてくれた。

!!!

ノートの上から下まで

びっしりと

願いごとが書いてあった。

ーーーーーー

・強い男うさぎになる

・賢い男うさぎになる

・優柔不断をなくす

・泣き虫を治す

・運動神経を良くする

・計画的に行動できるようになる

・一匹でも生きぬく力を身につける

などなど…

ーーーーーー

・・・。

ボクって、

できないこと

いっぱいあるんだな。

でもボク…

闇うさぎくんみたいに

強いうさぎに

なれたらいいんだろうけど、

同じようになりたいとは、

思わないんだ…

 

ボクは、

どんなボクになりたいんだろう…

 

#うーん

#分からないなあ

 

・・・。

ボクがしばらく固まっていると、

いぬくんが

ボクに話しかけた。

 

#ワンワン

#ワンワンワン

 

なんて言ってるんだ??

 

おじいさんは、

ボクに通訳してくれた。

 

『こやつは、

時間を止められるのが

お気に入りらしいぞ』

 

??

時間を止める?!

時間って、止められるの?!!

 

ボクは、とてもびっくりした。

 

そんなことが出来るなんて

ボク、考えたこともなかったな。

 

でも…

時間なんて止めて

いったい、何が良いの??

 

#ワンワン

#ワンワンワン

 

いぬくんは、

身振り手振りを交えて

一生懸命話してくれた。

 

 

『おまえ、そんなことをしてたのか?

しょうがない奴だな』

 

おじいさんは、笑って

ボクに通訳してくれた。

 

『時間を止められたら、

何かまずいことがあった時に、

時間を止めて

簡単に逃げることができる。

 

それに、

好きな娘の顔を、

好きなだけ見てても怪しまれない。

そう言っておるじょ』

 

#いぬくんの頬が

#赤くなっていた

 

!!!!!

#ぇぇえええっ

#そんなことが出来るのっ

 

ボクは、とても驚いた。

 

そうか!

いぬくん、

好きな娘がいるみたいだったもんな。

あれ?

キミたち、両思いじゃ??

もしかして、

キミも片思いなのか?!!

 

・・・。

ボクの質問に、

いぬくんの顔が

どんどん真っ赤になっていった。

#ワンワン

#ワンワンワン

 

『恋の話しなんて、

恥ずかしくて

みんなの前で話せるわけがないじゃないか。

そう言っておるぞ』

 

!!!!!

 

ボクと、一緒じゃないか!!!

 

ボク、

いぬくんの言葉が

分かるようになりたいな!!!!

そしたら、

いぬくんと2匹っきりで

直接、話しができる…!!!

 

!!!!!!

 

おじいさん、

ボク、

願いごとが決まりました!!

ボクもおじいさんみたいに、

いぬくんの言葉が

分かるようになりたいです!!!!!

それで、

いぬくんと

二匹っきりで、

お話しがしてみたいです!!!!!

 


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