(うさぎ)
~第3章~
第10話:熱唱。
しばらく歩くと、
背の低い木々が並んでいた。
『ここが桃畑じゃ』
おじいさんは、桃の枝を指さした。
『よく見ると、枝先に少し
青い実がついているじゃろう。
そう…その、小さな青い実じゃ。
それはまだ、まずくて食べられん。
加工していく過程で、美味しく
桃の力も増してくる。
この奥にある土埋め場では、
土埋め桃を栽培しておる。
土の栄養をたっぷり吸いこんで、
甘く、美味しくなっとるはずじゃ。
わしがこれから、
キミに美味しい桃を選んでやろう』
おじいさんは嬉しそうだった。
ボクも嬉しくなって
ワクワクしながら歩いた。
#ぴょんこぴょんこ
遠くから、
軽やかな音楽が聞こえる。
♪~
ワン…ナイ…
ニャン…ナイ…