(闇うさぎ)
~第3章~
第39話:これ以上食べても、意味がねえんだわ!!!
『こりゃあ、変色がはじまって来とる。
急いで食べんと、桃の効果が出んのう』
!!!!!!
ぇええええっっ
もっ、もう?!!
オレは驚いた。
桃を見ると確かに、
かじったあたりが少し茶色くなっていた。
!!!!
うさぎくんっ
早くっ
早く食べたまえっ
!!
!!
!!
オレはうさぎくんの口に、
桃をぐいぐい押し付けてやった。
その時、
じじいが急に大きな声で言った。
!!!!!!
『桃を触っちゃいかんっ!
触って良いのは、うさぎだけじゃっ!!!』
えっ?!!
『桃をかじり始めてからは、
他の者が触れると
桃の効力は消えていってしまうのじゃ。
見てみよ。
おぬしの触ったところが、変色してるじゃろ』
?!!
確かに…
オレが触ったあたりが、茶色くなっていた。
#ぇええっ
オレ、そんなの聞いてねえんだけど!!!!
『はて?
わし、言わんかったか?』
じじいは、いぬを見た。
#ワンワンッ
いぬが、吠えた。
『そうか。
わしとしたことが、
言うのを忘れとったようじゃの。
まあ、そう言うことじゃから
次は、気をつけんといかんぞ』
#なにぃぃぃいいいっ
#ガゴーンッ
おい、じじいっ!!!
おめえは何で
そんな大事な情報を、
オレに言っとかねえんだよっ!!!
『ふぉっふぉっふぉ。
気にすることはない。
忘れることは、誰にでもあることじゃ。
さてっ
わしは、次の桃を探してくるかのう』
じじいは、そそくさと
桃を探しに行ってしまった。
!!!!
その時だった…
美味しいっ!
美味しいっっ!!
美味しすぎるぅぅうううう!!!!!
#モグモグッ
#モグモグモグッ
急にうさぎくんが、また動き出した。
顔じゅう、桃汁にまみれたうさぎくんは
オレを見ていった。
『次は…何するんだっけ??
あれっ??
ノートは???』
?!!
こいつ…
今頃、何言ってやがる…
#モグモグッ
#モグモグモグッ
うわぁぁあっ
美味しすぎるぅぅううううっ!!!!!
こんな桃、ボク初めてだよっ
うさぎくんは、
すごい勢いで桃にかぶりついた。
・・・。
こいつ…
いまさら食べても、もう遅いのだが…
・・・。
うさぎくん!
残念ながら、キミは時間オーバーだ!!!
その桃はもう、色が変わっちまっているからな!!!