(闇うさぎ)~第3章~ 第25話:ボク… 思い出せたよ!!!

短編つぶやき小説

(闇うさぎ)
~第3章~

25:ボク思い出せたよ!!!


 

この世の中に共存する

命あるすべての生き物と話しができる?!!

 

すげえな…じじい

この桃で

そんなことも出来るのか??

 

・・・。

 

しかしながら、

そんな高度な技を…

うさぎくんが使いこなすことは、

まず、無理だろう!!

 

なぜなら、

うさぎくんの忘れっぽさと言ったら…

大事なことまで、

あっという間に忘れていくのだから!!!

 

話せる量が増えたって、

記憶できる量がなけりゃあ

意味がねえじゃねえか!!!!!

 

#オレだったら

#簡単だがなっ

 

それによ!

 

色んな生き物が、色んな場所から

うさぎくんに話しかけるんだろ??

 

うさぎくんの頭じゃあ、

すぐに頭が容量オーバーになって

フリーズしちまうんじゃねえか??

 

だって、

ほら、見てみろよ!!!

うさぎくん、

今でさえ固まっちまってるぜ?!

 

うさぎくんは

地面の一点を見つめ、

ぴくりとも動かなかった…

 

じじいは言った。

 

『たしかに、

こやつは、忘れっぽいかもしれん。

じゃが、

聞きとるための

ルールさえ決めておけば、特に問題なかろう』

 

そう言うと、

じじいは、オレにメモを取るように言った。

 

『闇うさぎよ!

おぬしは、うさぎの友達じゃろう?

うさぎが忘れっぽいのならば、

おぬしがそれを

おぎなってやれば、良いではないか。

 

大切な情報は、

おぬしがメモを取って

必要な時に、見せてやればよい。

 

おぬしは、

文字を書くことができるじゃろ?

せっかく持っている自分の能力を

誰かのために役立てないで、どうする!!

 

良いか?!

これから、大切なことを言うぞ。

しっかりとメモをするのじゃ』

 

!!!!!

ハッ?!

このオレが??

そんなの、

書きたい奴が

自分でやることじゃねえか!!!!

 

自分のことは、

ちゃんと

自分でやりましょう!

って、学校で習わなかったか?!!

 

いちいち全部

オレがメモを取るなんて、

考えるだけで

気が遠くなっちまう!!!!

 

オレだって、

やりたい事もあるし!!!

なんてったってオレは、

優秀で忙しい、男うさぎなのだから!!!!

 

だったらよ!じじい!

うさぎくんに桃を2つやってよ!

それで、まず

うさぎくんが

忘れっぽいのを治してやってから、

もう一つの桃で

色んな生き物と話せるように

してやりゃあ良いじゃねえか!!!

 

しかしながら、

じじいは、分からず屋だった。

 

じじいは、大きく首を振ると

オレの肩に、ポンと手をおいた。

 

『闇うさぎよ。

これは、おぬしにとっての修行と思え。

言われなくても

大事な誰かの、チカラになってやる。

そういう経験を、積むのじゃ。

 

うさぎはじゃな…

忘れっぽいことを

特に困ってないと言っておった。

困ってないのならば、

治す必要なんてないのじゃ』

 

!!!!!!

 

#ぇぇぇええええっ

#困ってないのぉぉぉおっ

#あんなに

#忘れっぽいのにぃぃい

 


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