(闇うさぎ)
第3.3章 【仮題:時空の◯◯◯◯ ~うさぎたちの日記~(夏)】
闇うさぎ・オレの夏休み!
その後の回想シーン⑰
そんなに頼むなら、協力してやっても良いぜ…!
ガッガッガッガッガッ…
パンダの穴掘る音が、ピタリと止まった。
『ギター!
おめえ、そりゃあ本当か!!』
パンダの顔が、パッと輝いた。
『いや~!良かった~!!
オレ、おめえが行けなかったら
どうしようかと思ってたんだわ』
パンダは胸に手をあて、フゥと息を吐いた。
『コアラに
あの約束、どうなってるか聞かれてよ。
大事な約束なんだから、ちゃんと守れって』
大事な約束?
『おめえ、約束しただろ?
コアラに協力してもらって
近所のカエル達に
マスターにおんなの子を紹介してもらったじゃねえか!
それで、こいつらと出会ってよ!!
ほら!
みどりちゃんだっけか?
うさぽんの…ずっと好きな娘の!!!
会わせてやるって、約束だったよな?!
夏祭りに、みどりちゃんも』
!!!!!
#ちょっと待てぇええいっ
オレは慌てて、パンダの口をふさいだ。
パンダ!!!
おめえ!
こいつらのいる前で、なんってことを!!!!
それはうさぎくんの、大事な秘密事項なのに!!!
#それでは
#うさぎくんの
#プライバシーが
『グェッ?!
うさぎくん、好きな娘グァいるゲロ??』
『約束…?
みどりちゃんって、誰ゲロ…』
さっそく、
女どもが話しに食いついた。
!!!!!
『ちょっと、パンダくん!
もっと詳しく、話しなさいグァッ!!』
パンダは、モゴモゴと口を動かした。
!!!!
『ちょっと!あんた!!
パンダくんが、なんか言ってるでグァ~!!
口ふさいでたら、聞こえないゲロ!!
さっさと、手を離しなさいグァッ!!!』
!!!!!!
オレは
友達思いの、男うさぎ!!!
親友の片思いの話しなぞ、
勝手にぺらぺら
しゃべったりしないのだ!!!
・・・。
オレは、
口を一文字にむすんだ。
『グェッ!片思い?
うさぎくん、片思いクァ?!!
グァったら、わたし達と同じゲロゲ!!!』
『そうゲロゲ…
あたち達も…
ずっと片思いゲロ…』
#モゴモゴ
オレは、
うさぎくんのマネージャーだぜ?!!
そんな話し、
ペラペラと、ここで言えるわけがないだろう?!!
良いか、よく聞け!
これは、マネージャーとしての基本中の基本!3大原則だ!!
オレは、もったいつけるように
ゲロ美とゲコ子の顔の前で
一本ずつ、指を立てた。
#1つ
うさぎくんの、安全を守ること。
#2つ
うさぎくんの、
プライバシーと約束の厳守。
#3つ
目立たず、隠れた天使性。
『訳わかんないこと、ごちゃごちゃ言ってないグェ!
その手をさっさと、離しなさいグァッッ!!!!』
『そうゲロ…
あたちも、
パンダくんの説明が聞きたいゲロ…』
#パサパサッ
!!
その時、ゲロ美が土の壁を登り始めた。
そして、高く飛んだ。
#ピョイ~ンッ
!!!!!!
ゲロ美は、オレのわきの下に貼りついた。
!!
ゲコ子も登って、高く飛んだ。
#ピトッ
ゲコ子は、オレの脇腹に貼りついた。
『パンダくん!
今のうちに、
さっさと話しちゃいなさいグァッ!!!』
#コチョコチョ
#コチョコチョ
!!!!!!!!