(闇うさぎ)
第3.3章 【仮題:時空の◯◯◯◯ ~うさぎたちの日記~(夏)】
闇うさぎ・オレの夏休み!
その後の回想シーン⑯
『夏祭りっ
どうせあんた、暇なんでグァーッ?!!
さっさとわたし達に、協力しちゃいなさいグァ!!!!』
?!!
寝ぼけたあたまに、
ゲロ美とゲコ子からの突然の襲撃…
オレは必死に考えようとした。
なんだ、この展開は…
#うーむ
#頭が働かねえな
ガッガッガッガッガッガッガッガッガッ
オレの返事も待たずに、ゲロ美はしゃべり続けた。
『ちょっとゲコ子ぉ~
夏祭り、あんた何着るグァ?!
まさか、あんたも浴衣クァ?!!』
『そうゲロ…
夏祭りと言ったら、浴衣ゲロ…』
#パサパサ
!!
『何色の浴衣クァッ?!!
まさか!赤じゃないゲロゲッ?!!』
ガッガッガッガッガッガッガッガッガッ
『赤い浴衣ゲロ…
あたち、それしか持ってないゲロゲ…』
#パサパサッ
!!!!!
『まさクァッ
前に着てきた、あれクァッ?!!
わたしと似てたやつ?!
あの時、あけみの奴グァ
余計なこと言ってケンカになった…』
ゲロ美は叫んだ。
!!!
『おそろいでちゅクァ~?
なんて、あいつが茶化すクァら…!!!』
#コキュキュキュッ
ゲロ美が、あたまをこすり始めた。
『あたち、真似した訳じゃないゲロ…
親戚のおばさんグァ、くれたクァら…
あの浴衣、
あたち、気に入ってるゲロ…』
#パサパサ
『こんなことなら、
新しい浴衣、調達しておけば良かったゲロ!!!
今から用意して、間に合うクァ?!!』
ゲロ美はウロウロと歩き回った。
#ピタピタピタ
ガッガッガッガッガッガッガッガッガッ
ガッガッガッガッガッガッガッガッガッ
動かなかったオレのあたまが、
カシャカシャと音をたてて動きはじめた。
夏祭り…
オレ、こいつらと行けば良いんじゃねえ??
そしたら、あっちで
うさぎくんやコアラにも会えるじゃねえかっ!!!
ビーバーに会ったら、走って逃げれば追いつけねえし!!!
!!!
パンダもよっ
夏祭りの夜ぐらい
出かけても良いだろうよっっ!!
だって、
もう、いい大人なのだから!!!!
家族がダメだっつ―なら、
オレが家族を説得してやっても良いしっ
#ウンウン
!!!!!!
#よしっ
#オレが一緒に行ってやるぜっ
オレは、もったいつけるように言ってやった。
オメエら、しょうがねえな!
そんなに頼むなら、協力してやっても良いぜ…!
#オレも本当は
#忙しいのだけれども
ガッガッガッガッガッ…
パンダの穴掘る音が、ピタリと止まった。