（闇うさぎ）
第3.3章 【仮題：時空の◯◯◯◯ ～うさぎたちの日記～(夏）】
闇うさぎ・オレの夏休み！
その後の回想シーン⑨
パンダは、
オレをグイグイ押しながら
洞穴の外に出ると
#ガハハハハッッ
腹を抱えて笑いだした。
『おい、ギター！
おめえ！
今まで、何やってたんだ？？
オレの洞穴で、話し聞かせろや！！』
#パンダの目は
#潤んでいた
！！！！！！
良いだろう…パンダよ！
オレの話し聞いて、
おめえ、また、泣くんじゃねえぞ？！！！
＃実はよっ
#もうビックリよ
パンダの洞穴で、
オレは一部始終を、パンダに話してやった。
洞穴を掘りまくった、過酷な修行の毎日…
腹筋にはさんだトランプが、壁に突き刺さった喜び…
全身鏡ではコツはつかめず
おかあちゃまになぜか怒られた、驚き…
ビデオカメラを、
誰にも撮ってもらえなかった、むなしさ…
マスターに自慢してやろうと見せたら、
逆に自慢された、敗北感…
・・・。
#ぶるっ
＃ぶるぶるぶるっ
パンダは声もなく、肩を震わせた。
ひととおり、オレが話し終わると
パンダは、
バシッとオレの背中を叩いた。
『おめえの話しは、
やっぱ、すげえな！！！
面白すぎて…涙が、止まらんわ！！』
#えっ
面白いっ？？！
パンダの目は、涙でぬれていた。
#バシッ
パンダは、もう一度オレの背中を叩いた。
『でもよ！
やっぱ、おめえはすげえなっ！！
だってよ！
おめえ…
ガハハハッ
ダメだ！笑いがとまらねぇ
ガハハハァ…ハァ…ハァ…
・・・。
でもよ！
おめえがやったことは、
なんにも無駄なんかじゃねえわ！！
だってよ！
マスターの顔、
見てりゃあ、分かるだろ？！
マスターよ…
ああ見えて、店でしばらく
すげえ、元気がなかったんだぜ？？
それなのに、
おめえとバカなことしてたら
悩みもぶっ飛んじまったみたいでよっ！！！
良かったじゃねえか！！！
おめえが、マスターを元気にしてやったんだぜ？！
それって、すげえことじゃねえ？？
それによ！！
ギター！
おめえの洞穴は、
おめえがすげえ頑張った、証拠じゃねえか！
カタチになって残るっつーのも、良いもんだよな。
生きてる証拠、みたいでよ！！』
それからパンダは、
オレの腹筋を指でつつき
『トランプ芸、もう一回見せてくれよ！
ありゃあ、余興にぴったりだわ』と言った。
えっ
余興にっ？！！！
うぉりゃぁああああ〜っ！！！
#ガシュガシュガシュッガシュガシュガシュッ
#ガシュガシュガシュッガシュガシュガシュッ
！！！！！！！
！！ ！！ ！！
うぉりゃぁああああ〜っ！！！
#ガシュガシュガシュッガシュガシュガシュッ
#ガシュガシュガシュッガシュガシュガシュッ
！！！！！！！
！！ ！！ ！！
ガハハハァ…ハァ…ハァ…ハァ
苦しい…オレ、もうダメだ…
パンダは、洞穴で倒れた。
