(闇うさぎ)
第3.3章 【仮題:時空の◯◯◯◯ ~うさぎたちの日記~(夏)】
闇うさぎ・オレの夏休み!
その後の回想シーン③
ビシュゥゥゥッ!!!!!
トランプが、オレの顔をかすった。
!!!!!!!
#うゎっ
#ビックリしたぁ
『ゲロゲッ?
ゲロゲロゲッ?!』
#ピョンコピョンコ
マスターが、慌てて跳んできた。
『ギター!大丈夫グァ??
そこは、危ないゲロッ
洞穴の入り口は、
風練習の場所だゲロゲッ!』
そう言うと、
マスターは、またトランプを投げた。
ビシュゥゥゥッ!!!!!
ビシュゥゥゥッ!!!!!
ビシュゥゥゥッ!!!!!
トランプは
洞穴の入り口付近の風を受け
固い土の壁に当たって、跳ね返された。
『ゲロゲ?!
この場所だと、
風がきて、土に刺さらないグァ…
ギター…
どうやったら、
刺せるようになるゲロゲッ??
ボク、
洞穴の外でも
出来るようになりたんだグァ』
ビシュゥゥゥッ!!!!!
ビシュゥゥゥッ!!!!!
ビシュゥゥゥッ!!!!!
#うーむ
確かに、入り口付近に来ると
急に減速しちまうな…
オレは腕組みをして、
マスターの練習を見てやった。
!!!!!
たぶん、
トランプの
回転のかけ方が足りねえのでは??
もっと、舌でこう
シュパーンってよ!!!
ギュンギュン回るスクリューみてえに
もっともっと、回転をかけねえと!!!
その時、
オレに、天使のひらめきが舞い降りた…!!!
!!!!!!
そうだ!
こういう時こそ、
ビデオカメラで撮れば良いんだわ!!!
オレは、
ビデオカメラでマスターを撮してやった。
どうよ!
おめえの、舌の動きは。
オレには
舌のことはよく分からねえが、
参考になりそうか??
マスターはうなずきながら、
何度も、何度も、映像を巻き戻した。
『今度は、
舌をもっと裏返してやってみるゲロ』
ビシュゥゥゥッ!!!!!
ビシュゥゥゥッ!!!!!
ビシュゥゥゥッ!!!!!
ビシュゥゥゥッ!!!!!
ビシュゥゥゥッ!!!!!
ビシュゥゥゥッ!!!!!
『ゲロゲッ?!
さっきより、回転したゲロ?!!』
ビシュゥゥゥッ!!!!!
ビシュゥゥゥッ!!!!!
ビシュゥゥゥッ!!!!!
ビシュゥゥゥッ!!!!!
ビシュゥゥゥッ!!!!!
ビシュゥゥゥッ!!!!!
『ギター!
今度は、
右横からも撮ってゲロッ!!!』
マスターは、延々と投げ続けた。
#マスターめ
#すげえやる気じゃねえか
マスターの練習を見ながら、
オレは
夢を語るように、
ひらめいたアイディアを教えてやった。
オレに、もし
マスターみたいな舌があったら…
トランプを、ブーメランみたいに飛ばすんだ。
戻ってきたトランプの上に、
オレは、ぴょんと跳びのって
乗り物がわりに、空を飛ぶ。
そしたら
すげえ、カッコいいと思わねえか…