金色の石拾い、ボクの夏休みの思い出⑮

短編つぶやき小説

(うさぎ)
第3.3章 

金色の石拾い、ボクの夏休みの思い出⑮


 

『ぽん太郎、いるべかな?!

はやくあいつを、驚かせてやるべ!!!』

 

#スタタスタタ

#ピョコッピョコッピョコッ

 

森の大岩を過ぎると、分かれ道になっていて

伸びた草が道を隠していた。

 

ボクの家は、こっちです。

 

ボクは右の方を指さした。

 

『ぽん太郎の家は、こっちだぁ!』

たぬきちさんは、左の方を指さした。

 

#そっちの道は

#行ったことないなあ

 

草をかき分けながら

ボクは、たぬきちさんのあとを追った。

 

草の道をしばらく歩くと、

その先に、竹林が広がっていた。

 

『ほらぁ!

あそこが、ぽん太郎の家だべ!』

 

竹林の中に、

丸みを帯びた不思議な形の家があった。

 

たぬきちさんは、得意げに教えてくれた。

 

『この家は、

ぽん太郎が、竹で作ったんだべ。

どうやって作ったのが、

オラには何度聞いても分からねえが…

!!

とにかぐっ

ぽん太郎の家は、

すごい仕掛けが盛り沢山だあ

ぽん太郎は、あたまがいいやつだかんら!』

 

家の前に着くと、

玄関らしきドアの横に、小さな文字が書かれていた。

 

『ぽん太郎ハウス』

『ご用の方はこちらへ↓↓↓』

 

矢印の先には、

壁に竹が突き刺さって、とび出していた。

 

たぬきちさんはとび出た竹に、口をつけると

大きなこえで叫んだ。

 

『オラ、たぬきちだべっ!

ぽん太郎ぐ~ん!あそびに来たど~!!』

 


(闇うさぎはお休み)                  目次                   たぬきち、ぽん太郎、ボクの夏休みの思い出⑯
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