(うさぎ)
第3.3章
たぬきち、ぽん太郎、ボクの夏休みの思い出㉓
ごめんなさい
ボク、転んじゃって…
!!!
その時、ガチャリとドアが開いた。
分厚いメガネのたぬきが、こっちを見ていた。
『しょうがないですね!』
メガネのたぬきは、両手に大きな道具をかかえ
もたもたと、ボク達の横をすりぬけていった。
メガネのたぬきは、ボクに言った。
『うさぎさん、お気になさらず!
これが役立つ時が、ついにやってきたのですから!
ボクが発明した「瞬間移動装置」の効果を、お見せしましょう!』
長い棒の先っちょに、たるがくっついたような
不思議なかたちの道具だった。
メガネのたぬきは重たそうに、たるを肩にかつぎ
転がった金色の石に、棒の先端を向けた。
!! !! !!
スピュピュピュピュピュンッ
辺りに、大きな音が鳴り響いた。
(闇うさぎはお休み) 目次 たぬきち、ぽん太郎、ボクの夏休みの思い出㉔