たぬきち、ぽん太郎、ボクの夏休みの思い出㉒

短編つぶやき小説

(うさぎ)
第3.3章 

たぬきち、ぽん太郎、ボクの夏休みの思い出㉒


 

!!

よいしょっ

 

!!

よいしょっ

 

カゴの小さな穴に爪をひっかけて、ボクは一歩ずつ登った。

 

もう少しで上に届きそう…!

 

そう思った時だった。

 

 

?!!

 

カゴが急に傾き、

 

ボクの身体がスローモーションのように宙を舞った。

 

!!!!!

ボクは地面に背中を打ち…

 

?!!

 

目を開けた時には、もう遅かった。

 

倒れたカゴの中から、

 

たくさんの金色の石があちこちに散らばっていた。

 

しまった…

 

拾わなきゃっ…

 

 

ボクは急いで立ち上がろうと思ったのだけれど、

 

背中が痛くて、動けなかった。

 

!!!

 

『大丈夫だべな?!つぶやきぃ?!』

 

たぬきちさんがボクにかけよって、

頭と背中をさすってくれた。

 

ごめんなさい

ボク、転んじゃって…

 

 


(闇うさぎはお休み)                  目次                    たぬきち、ぽん太郎、ボクの夏休みの思い出㉓
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