たぬきち、ぽん太郎、ボクの夏休みの思い出⑳

短編つぶやき小説

(うさぎ)
第3.3章 

たぬきち、ぽん太郎、ボクの夏休みの思い出⑳


 

!!!

竹の穴から、ちょろちょろと水が流れ出した。

 

たぬきちさんは、ぽかんと口をあけ

 

 

しばらくしてから、ボクに聞いた。

 

 

『なんだべな?つぶやきぃ…』

 

 

それから、

 

たぬきちさんは、水を指さした。

 

『これ、なんなんだべな?』

 

 

!!!

 

竹の棒が、ぐるりと回った。

 

!!

『だから、水ですっ!水っ!!』

 

!!

『うさぎさんっ!

これで、手を濡らしてくださいっ』

 

!!

『あっ

たぬきちさんは濡らさなくて良いです!

たぬきちさんのは、前にこっそりシモンとりましたから!』

 

!!

『うさぎさん!手を地面に!

あっ…そうじゃないっ!草じゃなくって、土にです!』

 

『たぬきちさんっ

そこにいると、見えません!どいてくださいっ』

 

『ちょっと待っててくださいっ

もう一回、水、汲んできますから!』

 

竹の棒は、忙しく動きまわった。

 

!!

たぬきちさんは、むんずと竹の棒をつかんだ。

 

『そんなこどよりも、ぽん太郎ぐんっ

おらぁ、

おめえに、お土産を持ってきたんだべな!

ほらっ、見えるがな??

金色の石が、こんなにいっぺえあるど~!

何個あるべかな??』

 

たぬきちさんは、

竹の棒を上に持ち上げて

 

竹の穴の中に、金色の石を入れはじめた。

 

#ひとぉぉつっ

 

#ふたぁぁつっ

 

#みぃぃっつっ

 

 


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