(うさぎ)
第3.3章 【仮題:時空の◯◯◯◯ ~うさぎたちの日記~(夏)】
うさぎ・ボクの夏休み!
その後の回想シーン⑩
ボクはご飯のあと、
闇うさぎくんに電話をかける練習をした。
『もしもし…
ボク、うさぎのつぶやきです。
闇うさぎくん、いますか?
!!
やあ、闇うさぎくん。
ボクだよ、うさぎのつぶやきだよ!
あのさ!お願いがあるんだけど…
あのさ…!
あのぉ…
夏祭り…
み…
み…
みど…』
・・・。
!!!!!!
ボクの心臓は、爆発しそうだった…
#ドキドキ
#バクバクバク
!!!!!!!
よしっ
もう一度っ
『もしもし…
ボク、うさぎのつぶやきです。
闇うさぎくん、いますか?
!!
やあ、闇うさぎくん。
ボクだよ、うさぎのつぶやきだよ!
あのさ!お願いがあるんだけど…
あのぉ…
夏祭り…
み…
み…
(みどりちゃんも)
(一緒に)
(連れて来てほしいんだ)』
#バクバクバク
体中から、汗がふきでた。
よし…
でも、こころの中では言えたな!
#むぎゅぎゅっ
みどりちゃんも一緒に
#むぎゅぎゅっ
連れて来てほしいんだ
ボクは肉球を、ノートに何度も押しつけた。
ボクはもう一度、闇うさぎくんに電話してみた。
!!!!!
でも、闇うさぎくんはいなかった。
闇うさぎくん、どこに行っちゃったんだろう?!
よしっ!
また、忘れないように練習してみよう!
やあ、闇うさぎくん。
ボクだよ、うさぎのつぶやきだよ!
あのさ!お願いがあるんだけど…
あのぉ…
夏祭り…
み…
みどりちゃんも…
一緒に…
連れて来てほしい…んだ…
ボクは、何度も何度も練習した。
#トゥルルルル
#トゥルルルル
闇うさぎくんの家に何度も電話をかけたけど、
闇うさぎくんはいなかった。
もう、夕方になっていた。
その時、電話が鳴った。
!!!!!!
きっと、闇うさぎくんからだ!
!!!
ボクは急いで電話に出た。
『もしもし、うさぎくん?
闇うさぎくんに、電話できた?』
!!!!!!
コアラからだった。
あっ!コアラ!
ボクは急いで、受話器を口に押しあてた。
闇うさぎくんに
何度も電話したんだけど、
出かけててまだ言えてないんだ。
だから、練習を…
コアラは言った。
『練習って?』
あ…
ボクは、恥ずかしくなった。
・・・。
言葉が出ないでいると、コアラは話しを続けた。
!!
ボクは急いで、受話器を耳に押しつけた。
『わたしも、パンダに電話してみたの。
パンダだったら
きっと、うさぎくんに協力してくれそうじゃない?
闇うさぎくんとも仲良しだし!
でも留守みたいで、誰も出ないのよ』
!!!
えっ!
パンダにも電話したの?!!
うん!
来れると良いなあ!
!!
あっ…
ボクは受話器を耳にあてたままだった。
『うさぎくん、練習もしたの??
心配いらないわ、
うまく言おうとしなくったって大丈夫よ。
うさぎくんは、闇うさぎくんを
普通に夏祭りに誘えばいいんだから。
闇うさぎくんがもし来れるなら、
みどりちゃんのことは
あとで、パンダにでもうまいこと言ってもらいましょう。
パンダはそういうのが得意だし
うさぎくんの為だったら、きっと協力してくれると思うわよ。
とにかくね!
闇うさぎくんには、
わたしがとっても会いたがってたって伝えてちょうだい。
夜だし見えにくいし、楽しそうだなって思えば
ビーバーがいたってきっと来るわよ!
せっかく電話してるから、
ちょっと一緒に練習してみる?』
ボクはコアラと一緒に、何度も練習した。
#むぎゅぎゅっ
屋台や、花火もあるんだって
#むぎゅぎゅっ
コアラもキミにすごく会いたがってて
#むぎゅぎゅっ
夜だし、暗くてきっと見えないよ
よしっ
もう覚えたぞ!
ボクは闇うさぎくんに
もう一度電話した。
#トゥルルルルッ
#トゥルルルルッ
『ごめんなさいね、まだ返ってきてないのよ』
闇うさぎくんのお母さんが
また、申し訳そうに謝った。
!!!!!
よしっ
今度こそ帰ってきただろう!
ボクは夕飯のあと、
闇うさぎくんにもう一度電話をしてみた。