うさぎ・ボクの夏休み!その後の回想シーン⑧

≪朝のあいさつ≫

(うさぎ)
第3.3章 【仮題:時空の◯◯◯◯ ~うさぎたちの日記~(夏)】

うさぎ・ボクの夏休み!
その後の回想シーン⑧


 

『闇うさぎくんも夏祭りに来られるなら、

みどりちゃんも一緒に

連れてきてもらえれば、ちょうど良いんじゃない?』

 

!!!!!

えっ

今、なんて…?!!

 

ボクは受話器を握り直し、

もう一度、耳に当てなおした。

 

・・・。

 

ボクは耳を澄ました。

 

#ドックン

#ドックン

心臓がバクバクして、口から飛び出しそうだった。

 

『あれ?

うさぎくん、聞こえてる?

もしもーし…

もしもーし…』

 

!!!

まずいっ

コアラがボクに聞いてるっ!

 

ボクは慌てて、受話器を口に当てた。

 

もしもしコアラ?!

ボクだよ!

ちゃんと聞こえてるよ!

 

・・・。

 

ボクはもう一度、受話器を耳に当てた。

 

さっきのみどりちゃんの話し…

ボク、もう一度聞きたいんだ!

 

そう言いたいのに恥ずかしくて、

なんて言ったら良いのか分からなかった。

 

コアラは話し続けた。

 

『夏祭りに連れてくるのが無理なら

みどりちゃんを今度、

お店に連れて来てもらったらどうかしら?

わたし、

うさぎくん達がうまくいくように応援したいと思ってるの。

お店だったら、

わたしも同じ女子として、

うさぎくんの良いところを一緒にアピールできるでしょ。

うさぎくんの特技はお料理なんだから、

アピールするならやっぱり料理よね。

ご馳走をいっぱい作って、

みどりちゃんに惚れなおしてもらいましょうよ。

 

だから、そのためにもね!

やっぱり、闇うさぎくんには

ビーバーと仲直りをしておいてもらわないと。

闇うさぎくんがみどりちゃんを連れて来てくれなきゃ、

なんにも始まらないんだから』

 

?!!

あれっ??

さっきの夏祭りの話し、終わっちゃった?!

 

・・・。

さっきの話し

ボク、もう一度聞きたいんだ…!

 

ボクは、言葉が出なかった。

 

#ドックン

#ドックン

 

やっぱり、おんなの子とこんな話し…

恥ずかしいよ

あっ…あぁ…

こういう時は、なんて言ったら良いんだ??

 

ボクは、ノートに肉球を押し付けた。

 

#むぎゅぎゅっ

みどりちゃんも夏祭りに

 

#むぎゅぎゅっ

一緒に連れてきてもらえば良いんじゃない

 

!!!!!!!

 

心配しなくてもボクは、

コアラの言葉をちゃんと覚えていた。

 

コアラが言った。

『じゃあ、そんな感じで

うさぎくん、

闇うさぎくんを夏祭りに誘ってみてね。

返事が聞けたら、また連絡してくれる?

うさぎくん、わたしの電話番号知ってたかしら?

番号はねえ…』

 

・・・。

 

ボクは一生懸命、数字を書き取った。

 


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