(闇うさぎ)
第4.4章 【仮題:時空の◯◯◯◯ ~仲間たちの日記~(秋)】
《闇うさぎ・朝のあいさつ》9月5日
おす! 元気か!
オレは今日も穴を掘り続けていた。
洞穴にタバコの煙が充満し…
酒のにおいが、プンプンと鼻についた。
!! !!
オレは、激しくむせた。
『こんな煙でむせるとは…
この100倍の煙でも、
おっちゃんはむせないグァ』
タバコ屋のクソおやじが
地面にころがり、にたにたと笑った。
マスター、だからよっ!
連れてくんなって言っただろ?!
♪〜
キミのなみだグァ〜 こぼれすぎちゃっティ〜
マスターは歌い続けた。
おめえよっ…!
タバコ吸うなら外で吸えよ!!!
オレが言うと、
『ドーーーーンッ!』
!!
赤ら顔のカエルが、寝ながら足を持ち上げ
勢いよく地面に足を叩きつけた。
『むかしグァったらなあ!
これで地面が、もうパックリよ…!!!』
!!!!!
タバコ屋のクソおやじは
オレの足をつかむと、
『タバコ…!
口に何本入ると思ってる?!!』
目を白黒させて、オレに聞いた。
!!! !!!
それから、
丸めた両手を口いっぱいに入れて
『100はイケる!』と、濡れた両手を開いた。
!!!!!!
『けんいち。
おめえは、もっとデカくなれるグァ!
おっちゃんみたいに、
世界に羽ばたく、デカい男になるゲロゲ!
おっちゃんはなぁ…!
世界に羽ばたいたことグァ…あるゲログェ!』