(闇うさぎ)
第3.3章 【仮題:時空の◯◯◯◯ ~うさぎたちの日記~(夏)】
《闇うさぎ・朝のあいさつ》8月19日
おす! 元気か!
まったく…
しょうがねえな、うさぎくんは!
オレがいねえと、
簡単な計算もできねえのだから!
昨日は、
うさぎくんが
オレの洞穴に跳びこんできた。
#ピョンコピョンコ
『闇うさぎくん
ボク、困ってるんだ。
数え方が、分からなくって…』
うさぎくんは
そう言うと、
ムチムチした肉球を、オレに突き出した。
『いいかい?
数えるから、見ててね…
イチ、ニー、サン…
イチ、ニー、サン…
イチ、ニー、サン…
・・・。
この続きは、どうしたらいい??
ボク、
もっといっぱい数えたいんだけど』
うさぎくんは、
自分の肉球をジィッと見つめた。
!!!!!!
う、うさぎくん?!
肉球じゃあ…
10までしか数えられねえぜ?!!
オレの肉球も
数えさせてやっても良いが
数によっちゃあ、足りるかどうか…
いっぱい数えたいって言ってもよ、
キミは
どれだけ数えたいんだ??
うさぎくんは
自分の肉球を、見つめ続けた。
『ボク、欲しい写真があるんだ。
ほら、この前
みんなで夏祭りに行っただろ?
あの時の写真が
お店の壁に貼ってあって
今、販売中なんだけど…
でも、不思議なんだよなあ。
おんなの子と写ってる写真だけ
なぜだか、すっごく高いんだ。
写真1枚で、
金色の石が3個も必要なんだよ?!
おんなの子が写ってない写真は、
金色の石が1個で買えるのに…
ボク、5枚買いたいんだけど
金色の石って
いくつ必要なのかなぁ??』
#うーん
うさぎくんは、首をかしげた。
!!!!!!!
#なにぃぃぃいいいっ
また、あんの
クソビーバーの仕業だな!!
あんにゃろう!
男うさぎ心を利用するとは、不届きせんばん!!!!
純粋で、だまされやすい
うさぎくんを
カモにしやがって…!!
もう、いい加減
オレ、あったま来たわ!!!!!
#オレのトランプで
#とっちめてやらんとっ
うさぎくん!!!!
キミは、
写真なんて買っちゃいかん!!!
そんなことしたら、
あいつが
また、調子に乗るにキマってる!!!!!
写真なら、
オレにまかせておきなさい!!
#ウンウン
なぜなら
このオレは、
夏祭りの
写真もビデオも
両方撮ったのだから!!!!
キミには特別
無料でプレゼントしてやろう!!!
#だって
#キミとボクとは
#友達なのだから