(闇うさぎ)
第3.3章 【仮題:時空の◯◯◯◯ ~うさぎたちの日記~(夏)】
《闇うさぎ・朝のあいさつ》7月19日
おす! 元気か!
週末、オレは考えていた。
どうしてだ…
どうして、オレはこうなった?
カラオケ店長にまで
順風満帆にのぼりつめた、このオレが
どうして、店に入れない…?!
ちょっと前までは、
うさぎくんを助ける、天使だったのに…
今じゃ、
洞穴に降り立った、堕天使…!
#クソッ
うさぎくんも、うさぎくんだ!
うさぎくんが
オレのマネージャーみたくなってどうする!!!
#自分の立場を
#わきまえたまえっ
くそったれが!!!
おめえが夢見た
カラオケ先生は、どこ行ったよ?!!
おかあちゃまから紹介してもらった
優しいうさぎ女子達を…
おめえ!
カラオケに招待したかったんじゃねえのか?!!
思い出せよ!
男うさぎのプライドを!!
#この苦境
#なんとしても打破せねばっ
その時、
オレに天使のひらめきが舞い降りた…!
!!!!!
オレの商売道具を…
洞穴に、持っていこう!!!
カラオケ機材に、録音帽子、
カメラにビデオカメラ、
それに、筆ペンに筋トレ用具…
とにかく、全部持っていきゃあ
絶対に、稼げるに違いない!!!!
なんてったって
オレは男のなかの男…
とにかく、男うさぎなのだから!!!
#見てろよ
#ビーバーめっ
金色の石…きっちり50個、叩き返してやるわ!!!
オレは、今朝
自転車に
大量の荷物を積みこみ、
自分の洞穴に搬入した。
そして、
パンダの洞穴に、跳びこんだ!!
#シュタタタッ
!!!!!
おい!パンダ!!
おめえ、協力してくれよっ!!!