《闇うさぎ・朝のあいさつ 》7月15日

≪朝のあいさつ≫

(闇うさぎ)
第3.3章 【仮題:時空の◯◯◯◯ ~うさぎたちの日記~(夏)】

《闇うさぎ・朝のあいさつ》7月15日


 

おす! 元気か!

昨日、オレが

キッチンにはいると、

ゲコ子が、一匹っきりで座っていた。

!!

よお!

おめえ、ゲコ子じゃねえか!

あれっ?!

おめえ、

店の方で食わねえのか??

 

#コキュコキュ

ゲコ子は、

ほっぺたを掻きながら

小さな声で言った。

『あたちは…

お店には入らない方グァ、良いゲロゲ。

うさぎ料理長に、

声かけてもらったグァら

ここで、ちょっとだけ味見を…』

??

なんでよ??

ゲロ美は、

ランチ食べに

店に入って行ったのに。

!!

まあ、いいか。

だったら、一緒に食おうぜ!!

 

ゲコ子は立ち上がって、

オレに手巻き寿司の

作り方を教えてくれた。

『まず、

海苔のうえに、ご飯をのせるゲロゲ…』

 

!!!

それだったら、

ご飯は、

山盛りにキマッてる!!!

なんてったって

洞穴掘るのに、

すげえ、体力消耗したからよっ!

腹も、

すげえ減ってんだ!!!

オレは、腕の筋肉を

ゲコ子に見せてやった。

#ギュギュッ

 

#パサパサッ

ゲコ子は、手を横にふった。

『それじゃあ、ご飯、いれすぎゲロゲ…

具グァ…』

 

!!

ハッ?!

おめえ、

オレの食欲を、

甘く見んなよ!!!

!!!!!

オレは、

もっと、もっと

山盛りにのせてやった!!

で?!

どうすんだ??

・・・。

ゲコ子の動きが、しばらく止まり

それからまた、

ゲコ子は、説明をはじめた。

『ご飯のうえに、

好きな具材をのせるゲロゲ…』

!!!!!

だったら、

これにキマッてるっ!!!!

オレは、山盛りご飯のうえに

大好物の

サーモンとまぐろを積み上げ、

その上に、

こぼれるほどの、イクラをのせた。

#うむ

なんて、贅沢な!!

まるで、

山が噴火してるみてえだな!!

 

オレが、

さらにイクラをのせていると、

ゲコ子がもう一枚

大きな海苔を、渡してくれた。

『具グァ、こぼれないように

海苔と海苔で、

サンドイッチして食べるゲロゲッ!

どこクァに…

サランラップは、あるグァ??』

ゲコ子は、

そーっと

引き出しを開けて

サランラップを見つけ出し、

寿司のサンドイッチに

巻いてくれた。

!!!

おお!

これが、手巻き寿司か!!

旨そうだな!!!

 

!! !! !! !!

 

それから、ゲコ子は

包丁で手巻きずしを4等分に切り、

それぞれにまた

サランラップを巻いてくれた。

 

『これで、

きっと、食べやすいゲロゲ…』

 

おめえ、

すげえ気がきくな!

せっかく作ってくれたから、

おめえも1個、食べてみろよ!

#むしゃむしゃ

#うん

#こりゃうめえ

 

ゲコ子と一緒に

ランチを食いながら、

オレは、

自己紹介をしてやったんだ。

 

オレは闇うさぎ!!!

筋肉と、歌とギター!

そして、恋愛の達人!!!

この店では、

カラオケ店長をやってるのだが

今は事情があって、

しばらく店の中に入れない…

まあ、でもよ!

いま、パンダと一緒に

店の庭に

すげえ、洞穴作ってんだわ。

この前、

おめえらが入ってきた時より

だいぶ広くなったぜ!!

今度、

また見に来いよ。

オレのヘッドライト、

使わせてやっからよ!

おめえのあたまなら

かなり余裕で入るだろう、ウンウン

それに、

寝袋に、テントだってあるし!

 

とにかく、今日は

おめえがいて、良かったわっ!

またキッチンにも

ぜってえ、遊びに来いよ!

オレの筋肉、

また見せてやっからよ!

#ギュギュギュッ

 

ゲコ子は、

ぺこりとお辞儀して

金色の石を1個

テーブルに置いて、帰っていった。

 


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