(闇うさぎ)
第3.3章 【仮題:時空の◯◯◯◯ ~うさぎたちの日記~(夏)】
《闇うさぎ・朝のあいさつ》7月1日
おす! 元気か!
ビーバーへの
支払い期限、最終日。
オレに、昨日
奇跡が起こった…
ーーーーーーーーーー
おい!パンダッ!!
おめえには、世話になったな。
おめえと、もっと
遊んでやりたかったのだが、
これからは、オレ…
ゆっくり茶なんか
飲んでる場合じゃねえのよっ…!
#なんてったって
#今日は
#支払い期限の最終日
言っとくが、
金色の石は、
貯めてちゃんと返すぜ!
でもよ!
逮捕される前に
オレ、走って逃げとかんと
貯めることもできんだろ?!!
逮捕されちまったら、
もう、手遅れだからよ…
まあ、
オレには
こういう賑やかな場所は
性分にあわなかった…
ただ、そういうことよ。
#ウンウン
どういうわけか知らねえが
気がつくと
いつも
トラブルになっちまってて、
オレもびっくりだわ。
#ハハッ
#おかしいな
#1匹でいる時は
#大丈夫だなのになあ
#フゥ
!!!
パンダは、目を白黒させて
オレを見た。
『おめえ…
ビーバーには、相談したか??』
!!!
相談??
#ハハハ
そんなことして、なんになる??
どうせ、
笑われて、バカにされて…
オレの逮捕が早まるだけだろ?
パンダが言った。
『オレには、おめえ、相談したじゃねえか…
しつけえぐらいによ!!
それと、何が違うんだ??』
・・・。
・・・。
何が違うか??
・・・。
オレは、こころの中で思った。
あいつは、オレを、助けない。
ただ…
そう思うんだ。
#直感ってやつよ
おめえは、
すげえ
オレより
暇そうだったからよ…
だからオレ、
話しやすかったんだよな。
パンダ。
おめえは、いい奴だったな…
ありがとな。
オレが黙っていると、
パンダは言った。
『今、おめえが考えたこと
オレ、
だいたい分かるぜ。
おめえは、
書くのはうめえのに
言葉にださねえからよ。
もったいねえんだよ、おめえは。
オレが、代わりに
紙に書いてやるわ。
パンダは、ノートをちぎり
サラサラと文字を書いた。
『ビーバーは、オレを助けない』
!!!!!