《闇うさぎ・朝のあいさつ 》6月26日

≪朝のあいさつ≫

(闇うさぎ)
第3.3章 【仮題:時空の◯◯◯◯ ~うさぎたちの日記~(夏)】

《闇うさぎ・朝のあいさつ》6月26日


 

おす! 元気か!

ま~ったく、

昨日は大変だったぜ!!

うさぎくんってば、

酔っぱらって

ぴくりとも動かねえんだもの!!

うさぎくん家に到着し、

オレは

うさぎくんを

おぶい紐から降ろした。

#フゥ

#世話がやけるやつだ

眠っているうさぎくんの

安らかな寝顔…

寝顔を見ながら

オレは、思い出した。

オレが家出した時、

うさぎくん家、

泊めてもらったっけ…

ご飯、すげえたくさん

作って、出してくれてよ

食べて食べてって

しつけえんだ、これが。

布団まで敷いてくれてよ。

まるで、

おかあちゃまみたいで…

懐かしいな

あの頃は、毎日一緒に遊んでた。

オレ達、

みどりちゃんが原因で

ケンカもしたよな…

#うさぎくん

#良かったじゃねえか

これで心おきなく、

みどりちゃんに会いに行けるな。

 

オレは、

キッチン作戦の一部始終を

思い出していた…

~キッチン作戦・情報まとめ①~

キッチン会議中、

パンダは、ノートを破くと

ペンで文字を書きだした。

ーーーーーーーーーーー
近所のカエル殿

大至急!!

こっそり

キッチンへ来てください!!

うさぎ料理長から

ありがたい、お話しがあります。
ーーーーーーーーーーー

パンダは、床をころがりながら

近所のカエル達に

メモを渡した。

そして、

そのままマスターのとなりに座った。

#シュタタタッ

オレがこっそり

カエル達をキッチンに回収した後、

パンダはマスターのとなりで

ブツブツ、つぶやいた。

『ダメだ…

笹がみつからねえ…

オレ、

金色の石なんて払えねえよ…

今日からおやつ抜きか…』

パンダは、ため息をつき続けた。

そこにコアラが、

おぼんを持ってやってきた。

『おやつ代、先にもらっても良い?

金色の石、8個って聞いたんだけど』

パンダが言った。

『オレ…

今日から、水で我慢すっから!!』

ビーバーが言った。

『まじで払うんすか?!

さすがに、

金色の石8個は高すぎっすね!

マスターは、払えるんすか??』

さるも、キィキィ

首を振った。

ゴリラは、

かばんから財布をとりだし

中身をみんなに見せた。

『わたしの今月のおこづかい

あと、これだけなんで…』

財布には、金色の石が、

1個だけはいっていた。

コアラが言った。

『困ったわ。

たくさん作ったのに、

食べてもらえないなんて…』

マスターが言った。

『ボク達はいつもどおりで、

良いゲロゲッツ!!

あいつらだけに

もらえば良いグァッ!!!』

コアラが、

困ったように首を振った。

『でも、同じお客さんなのに

もらう金額が違うなんて、

おかしくないですか?

近所のカエルさん達だし

あそこの喫茶店は

高すぎるって噂が広がったら、

お客さん来なくなっちゃいますよ』

それから、

コアラが思いついたように言った。

『そうだ!

ランチ代も、おやつ代も

みんなが払える金額で

ちゃんと決めたらどうですか!!

うさぎくんが、

一生懸命

作ってくれてるんだし!!』

!!!

マスターは息を飲み…

そして、両目を閉じて寝た。

#すやすや

 


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