(闇うさぎ)
第2.2章 時空のゆがみ ~うさぎたちの日記(春)~
《闇うさぎ・朝のあいさつ》5月12日
おす! 元気か!
『おんなの子は…まだゲロゲ!!!』
バカの一つ覚えみてぇに
あいつら、
オレの顔を見るたび、そればっかり。
まったく、
嘘つきよばわりしやがって…
オレは
ただ勘違いしてただけで、
嘘なんてついてねーの!!
オレは催促のため、
おかあちゃまに、さぐりをいれた。
ねえ、おかあちゃま。
紹介できそうな女の子は、みつかった??
・・・。
おかあちゃまは、
かじっていた煎餅を
テーブルに置いた。
『闇おちゃまに、お話しがあります。
こんな良いお話…
あなたには、もうこないわ。
あなた、結婚するつもりはおあり?』
!!!!!
けっ…
けっこん??
#ぴょんこぴょんこ
戻ってきたおかあちゃまの手には…
大きな封筒がにぎられていた。
『闇おちゃま。
紹介するからには、
もう…あなた、結婚よ。
あとから断りするなんて失礼なこと…
絶対に許しません』
#おとうさまの顔に
#泥を塗ることになるわ
!!!!
おかあちゃまは、封筒から
分厚い紙の束を取りだした。
『おとうさまと相談して
めぼしい方を10匹、選出したわ。
希望したとおりの
優しい娘さんばっかり!
学歴、職歴、趣味、特技…
しかるべき会社に依頼して、
必要な情報はすべて
ここに書いてあるわ。
あなた…
ちゃんとお選びなさい』