(闇うさぎ)
第2.2章 時空のゆがみ ~うさぎたちの日記(冬)~
《闇うさぎ・朝のあいさつ》2月26日
おす! 元気か!
ババア被害者の会に、
おめえも入らねえか!
うさぎくんが、だまされているのを
オレは黙って
見逃すわけにはいかねえ!!
昨日、パンダに話すと
あいつは、落ち着いてうなずいた。
『おめえの心意気は分かった。
おめえは、
うさぽんのことが、心配。
そういうことだろ?
じゃあよ。
オレじゃなくて、
まずはうさぽんに
おめえが直接言ってやれよ。
あいつ、喜ぶぜ。
おめえのこと心配して
ずっと待ってたんだから』
うさぎくんに?
このオレが??
!!
窓からうさぎくんが、
こっちをじーっと覗いていた。
・・・。
そんなこと
言えるわけがないだろう!!
『言えねえ? どうしてだ?』
パンダが聞いてきた。
・・・。
オレは言葉に詰まった。
どうして??
オレはどうして、
うさぎくんに言えねえんだ??
しばらく考えたが、
うまい説明が見つからない。
言えねえもんは、言えねえんだよ。
なんか文句あっか?!!
あいつはカバンから
ペンと紙を取り出すと、
さらさらと文字を書いて
オレに見せた。
〜〜〜〜〜
①うさぽんに会う
②栄養クリームを返す
③余計なことは言わない
④何があってもうなずいて、にこにこ笑え
〜〜〜〜〜
『これが出来たら
もう少し話しを聞いてやる』
パンダは笑って言った。
はっ??
これじゃあ、
いつもバカみてえに笑ってる、
おめえじゃねえか!!!
あいつは、言った。
『試しにやってみろ。
バカみてえに、うまくいくから。
みんなが平和に過ごせる
これが一番いい方法だ。
話し聞くのも疲れるけどな』
!!
みんなの平和??
オレは試してみることにした。