(うさぎ)
第4.4章 【仮題:時空の◯◯◯◯ ~仲間たちの日記~(秋)】
《うさぎ・朝のあいさつ》9月1日
おはよう。
昨日、ボクは
外で呆然と立ちつくした。
どうして、ないんだ?!
ここに、確かに
闇うさぎくんの洞穴があったはずのに…
#ゴシゴシ
#ゴシゴシ
ボクは何度も目をこすった。
最近ボク、
不思議なことが多いな…
マスターが、
トランプに乗って飛んでいるように見えたり、
闇うさぎくんの洞穴が突然、見えなくなったり…
それに…
そうだっ!
コアラの顔まで、ずっと怒って見えたんだ!
あれも…もしかして、夢だった?!!
???
それとも、
ボクの目がおかしいのか??
?!!
いやっ
#ボク
#疲れているのな
#ゴシゴシ
#ゴシゴシ
・・・。
跡形もなく消え去った洞穴…
積み重ねられた黒い土…
土をじっと見ていたら
ボクは、急に怖くなった。
全部、全部…
いままでの全部が…
ボクの夢だったらどうしよう。
闇うさぎくん、コアラ、マスター、パンダ、
お店のみんな…
友達も、
大好きな料理ができるこの仕事も
全部が…
ボクの夢見た願望で
本当は、ただの夢だったらどうしよう…
また、急にボクの目の前から
全部無くなっちゃったら、どうしよう…
#夢から
#目が覚めるみたいに
!!!!!!
#そんなの
#絶対にイヤだよ
#ぽろり
#ぽろり
ボクが立ちすくんで泣いていると
うしろから、肩をたたかれた。
『うさぽん? どうした?
おめえ…
こんなとこで、なに泣いてんだ??』
パンダだった。