（うさぎ）
第3.3章 【仮題：時空の◯◯◯◯ ～うさぎたちの日記～(夏）】
《うさぎ・朝のあいさつ》7月28日
おはよう。
『女性は無料！
プリクラ写真に絵を描こう！』
店の壁に、新しいチラシが貼ってあった。
ビーバーは、
昨日撮ったプリクラ写真を
あけみとコアラに渡すと、
マジックをテーブルにならべた。
『マジックは、
全部、使い放題っすから！
女性に人気の、
ピンク色やオレンジ色もありまっす。
写真を可愛いくしても
楽しいでっすし、
手紙みたいに描いて
誰かにプレゼントしても喜ばれまっす！』
！！！
『全部使って、良いゲロゲ？
どれにしようグァ…
いっぱいあって、迷っちゃうゲロ』
『へぇ〜
これがピンク色…可愛い色ね！』
あけみとコアラは、楽しそうに絵を描いた。
＃ぴょんこぴょんこ
ボクも近くに行って、見せてもらった。
！！！
すごいっ
これが、プリクラか！
思ったより、大きいんだな…
プリクラは、
大きな白い紙の真ん中に、
写真が1枚貼り付けてあるものだった。
＃キィキィ
さるも、
すぐに寄ってきて
ビーバーのマジックで、
自分のノートに絵を描いた。
＃コキュコキュッ
その時、
ビーバーが
ピシャリとさるの手を叩いた。
『無料なのは、女性だけっす！
男は、
もちろん、有料っす！』
ビーバーはそういうと、
さるに別のチラシを渡した。
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男性の料金表
プリクラ写真の撮影は、
カラオケした方には、1枚無料でサービス！！！
・カラオケ・１曲・・・金色の石1個
・プリクラお絵描き（描き放題）・・・金色の石2個
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さるは
マジックをすぐに返したが、
ビーバーは認めなかった。
『もう描いた後だから、ダメっす。
でもまあ、
おまけして
金色の石、1個いただきまっす！』
さるが、怒って
ビーバーの顔を引っ掻いた。
＃キィキィ
『話にならないっす！
暴行罪、営業妨害で、
これじゃあ、逮捕っすね！！』
#zzz
カウンターに広げられた
プリクラの
白いシーツの上で、
マスターが
薄目をあけて見ていた…
