《うさぎ・朝のあいさつ 》7月19日

≪朝のあいさつ≫

(うさぎ)
第3.3章 【仮題:時空の◯◯◯◯ ~うさぎたちの日記~(夏)】

《うさぎ・朝のあいさつ》7月19日


 

おはよう。

今日はパンダが、

カラオケ機材をいじっていた。

?!!

あれっ

キミがカラオケなんて、珍しいね!

いつも、

あまり歌わないのに。

 

#ぴょこぴょこっ

その時、

あけみがカラオケの前に、押し寄せてきた。

 

『ウゲ~!!!

けんちゃん先輩のお店、

カラオケあるんですクァ~?!!

すごいゲロ~!

あけみ、

カラオケ、大~好きグァ!!』

 

そう言うと、

あけみは、

2本のマイクを握りしめた。

『先輩~!

一緒にデュエット、ゲロゲッ!!』

 

マスターは、

マイクを受け取ると

歌をリクエストした。

『うさぽん!

「男と女の恋道場」…

一曲、頼むゲロゲッ!!』

?!!

えっ…ボク??

ボク、曲のかけ方

分からないなあ…

どうしよう

闇うさぎくんなら、分かるのに…

 

ボクが、

カラオケの前で固まっていると

ビーバーがやってきた。

『ボクがやりまっす。

機械系は得意っすから!

マスター!

カラオケ代は、

1曲につき

金色の石、1個っす!!』

 

あけみは、

潤んだひとみで

マスターにおねだりした。

『けんちゃん先輩…

ごめんゲロ…

あけみ、

お財布わすれちゃったゲロゲ…

先輩と一緒に

歌いたかったグァ…』

 

!!!!!

ゲロゲッ!

ゲロゲロゲッ!!!

マスターは、

テーブルに置いてあった

ボクの貯金箱を持ち上げ、上下に振った。

#カラカラ

!!!!!

#ぇぇえええっ

 

『マスター!

それは、ダメです。

うさぽんが稼いだ、

大事な金色の石ですから!』

 

パンダの言葉に、

マスターは頭を掻いた。

#ゲロゲロ

#冗談に決まってるゲロ

 

マスターは、ビーバーに言った。

『今…

金色の石が、ないゲロゲ。

ビーバーとボクは、友達グァ?

友達だったら、

ただで歌わせてゲロゲッ』

 

ビーバーは、鼻で笑った。

『マスターとボクは、確かに友達っすよ。

でも、

これとそれとは別の話しっす。

・・・。

でも、まあ

今日のところは

おんなの子の手前、

ボクの貸しってことで…』

ビーバーはそう言うと、

大きなリュックの中から

アタッシュケースを取りだした。

#パカッ

!!!!!

アタッシュケースの中には、

金色の石が、

ゴロゴロと積み重なっていた。

 

ビーバーは、

金色の石を一個指でつまむと

マスターに渡した。

この紙に、

日付、名前、金額を書いて、

指で判を押してもらいまっす。

 

!!!!

パンダが止めにはいった。

『ビーバー、ちょっと待て!

そのカラオケ代は、

ギターがもらうはずだよな?!!』

 

ビーバーは、首を振った。

『違うっす。

ギターは今、いないっすよね?

この金色の石は、

カラオケを操作した、ボクの作業代っす。

ギターが操作したなら、

自分でマスターに

作業代を請求すれば良い事っす!』

 

!!!!!

『バカゲロゲッ!!

このっ…

ゲロゲロゲッ、グァッ!!

友達に対して、

その態度はないゲロゲッ!!!』

マスターの目が

みるみるうちにつり上がり…

!!!

あごの下の風船が

割れんばかりに、ふくらんでいった。

#ゲロゲロゲロゲロ
#ゲロゲロゲロゲロ
#ゲロゲロゲロゲロ
#ゲロゲロゲロゲロ
#ゲロゲロゲロゲロ
#ゲロゲロゲロゲロ

 

#シュパーンッ

#しゅるしゅるっ

 

マスターの舌が勢いよく伸び、

ビーバーの腕に巻き付いた。

!!!

が…

ビーバーが腕を動かすと

あっという間に、

巻き付いた舌がはずれた。

 

!!!!!

ゲロゲッ!!

ゲロゲロゲッ!!!

これだグァら、

毛の生えた動物グァッ、嫌ゲロゲッ!!!!

#ぴょんこぴょんこ

マスターは、

寝室に跳びこんでいった。

#zzz

 


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