(うさぎ)
第3.3章 【仮題:時空の◯◯◯◯ ~うさぎたちの日記~(夏)】
《うさぎ・朝のあいさつ》7月13日
おはよう。
『けんちゃん先輩、面白いグァ〜!』
朝から、
マスターのとなりに
あけみが、
寄り添うように座っていた。
ゲコ子が、
その様子を
窓からジーッと見つめていた。
!!!
#ぴょんこぴょんこ
ボクはゲコ子に声をかけた。
良かったら、
キミも一緒に
ランチ食べていってよ!!
ボクね、
今日は手打ち蕎麦を
たくさん打ったんだ!!
暑い日には、やっぱり
冷たいざる蕎麦が良いよね〜!
近所に住む
常連のカエル達も、
ゲコ子に手をふった。
『お〜い!
こっちで一緒に座ろうグァッ!
ここのお店、
どれ食べても
とっても美味しいゲロゲッ!!』
!!
その時、
あけみが席を立ち、
窓にはりついたゲコ子に近づき、
こそっと小声で言った。
『ゲコ子…さっさと消えグァ…』
!!!!!
#ぇぇぇえええっ
#ボク
#聞こえちゃったんだけども
ゲコ子は、ペコリとお辞儀をして
いそいそと店を去っていった。