(うさぎ)
第3.3章 【仮題:時空の◯◯◯◯ ~うさぎたちの日記~(夏)】
《うさぎ・朝のあいさつ》7月1日
おはよう。
朝、自転車で
お店につくと
お店の窓に
カエルが3匹はりついていた。
??!
#お客さんかな
それも、
女性のカエルばかり…
#ドキドキ
#はやくカギを開けないと
!!!
ボクは、丁寧にお辞儀をし
大きな声で挨拶をした。
『いらっしゃいませ!
いま、カギを開けますね。
さあ、どうぞ!』
カギを開けたのに、
女性達は
中にはいらなかった…
???
#あれっ
#おかしいな
ボクは
マスターを呼びに行った。
#ぴょんこぴょんこ
マスター!
窓に、カエルの女性が
3匹も来てますよ。
!!!
ボクが伝えると
マスターは窓を全開にあけ、
落ちんばかりに身をのりだした。
#どこゲロゲッ
#キョロキョロ
#ビクッ
『あ、あけみ…』
マスターの、動きが止まった。
外から
ひそひそ声が聞こえた…
!!!
(もう!)
(あんたの顔がでかいグァら!)
(見つかっちゃったゲロゲっ!!)
(ちょっと…あんた!)
(せっかく来たんだクァら….)
(さっさと
いっちゃいなさいグァ…)
#ドスッ
#ドスッ
・・・。
押されたカエルが、窓にくっついた。
『けんちゃん先輩…』
!!!
けんちゃん…先輩…??
ボクがあっけにとられていると、
マスターは
あわててテーブルに戻り
ビーバーと
ポーカーをしていたトランプを、
あけみに投げつけ
急いで
舌で巻き取った。
#シュッ
#シュシュシュシュシュッ
(ひそひそ…)
(キャッ…
けんちゃん先輩、うけるゲロ〜…)
(ちょっと!先輩の巻き舌…
前より、長くなってないグァ〜?!!)
それから、マスターは
ジュースのグラスに
刺さっていた
ストローを指にはさみ、
タバコをふかす真似をした。
#ふぅぅぅ
(クスクス…)
(えっ、ちょっとっ…!)
(もしかして、あれ)
(タバコのマネ、ゲロゲ?!)
(先輩…
全然、変わってないグァ!!)
(誰ゲロ?
先輩が変わったなんて言ったのグァ)
しばらく吸い終わったあと、
マスターは
ビーバーの首に
右手をまわし、
仲良さそうに笑った。
#ゲロゲロゲロ
(グァっ…!)
(けんちゃん先輩…すごいゲロゲ!!)
(毛が生えた動物たちと…
肩なんて組んグェ…!
あんな動物達と、先輩
ホントに商売してるんグァ…)
!!!
その時…
店のドアが、バタンと開いた。