(うさぎ)
第2.2章 時空のゆがみ ~うさぎたちの日記(春)~
《うさぎ・朝のあいさつ》4月23日
おはよう。
キッチンで、
コアラと一緒に
シフォンケーキをつくっていると
パンダがやってきた。
『オレも、見てていいか?』
!!!
パンダも?
もちろんだよ!!
良かったら、一緒につくろう!!
#いいのか
パンダは、
石鹸で手を洗った。
#ごしごし
#ごしごし
パンダは、
しばらく手を洗った。
#ごしごし
#ごしごし
それからパンダは、
ボクに
洗った手を見せた。
『キレイに洗ったんだが、
オレ、ちょっと
肉球の毛がなげえんだ。
料理に
毛が入っちまうかもしれん…』
#大丈夫かな
!!
パンダの肉球は、
もじゃもじゃだった。
!!!
そんなの、全然問題ないよ!
ボクの肉球も…
ほら、みて!!
ヒビ割れちゃってて、ごっわごわ。
#うふふ
それにさ!
マスター以外は
み~んな毛が生えてるんだから、
毛なんて、誰も
気にしたりするもんか!!
#そうかなぁ
パンダは
気になるみたいで、
こまめに手を洗った。
パンダは
力がいる作業を、
たくさん手伝ってくれた。
!!!
すごいよ!
キミが混ぜてくれたから
あっという間に、ふわふわだ!!!
#ありがとう
#助かった~
『おめえの教え方が、
うめえからだし…
そうだ、作り方
忘れねえようにしねえと…』
パンダはノートに
一生懸命メモをした。
パンダは
オーブンをのぞきこみ、
ケーキが焼きあがるまで
じーっと待った…
#あと30分か
・・・。
#あと20分だな
・・・。
#残り10分
!!
#すげえっ
#ふくらんできた
!!!
#クンクン
#いい匂いがする
!!!
#よし
#焼けたなっ
パンダはまた
一生懸命メモをとり、
大事にカバンにしまった。