(うさぎ)
第2.2章 時空のゆがみ ~うさぎたちの日記(春)~
《うさぎ・朝のあいさつ》3月2日
おはよう。
春らしく、
少し暖かくなってきた。
山の桜は、まだかな。
闇うさぎくんと
お花見に行きたいなあ…
窓から山を見ていると
マスターが跳んできた。
#ぴょんこぴょんこ
『うさぽん、みんなで
トランプやるゲロゲ!!』
最近、暖かくなってきたせいか
マスターの起きている時間が
少しずつ長くなってきた。
#いいね
#いいね
みんな寄ってきて、
コアラがトランプで
神経衰弱を教えてくれた。
時計回りに、
コアラ、マスター、ボク、
パンダ、ゴリラ、ビーバーの順番で
2枚ずつひっくり返していく。
『こんなの、
おぼえられないグァ!』
マスターは途中でイヤになり
テーブルの上に大の字になった。
『トランプ占い、したいゲロ!!』
ゴリラが、
マスターの足の下から
そぉっとカードを引き抜いた。
!!
#同じだ
!!!
#また同じ
ゴリラは、
2組のカードを手に入れた。
ビーバーは、にやりと笑った。
『マスター、邪魔です。
ボクは、もう全部分かるんで』
ビーバーは
マスターを抱き上げて、
隣のテーブルにおろした。
ビーバーは慎重に、
トランプの絵の部分を触りながら
カードをひっくり返した。
!!
#同じだ
!!!
#また同じ
!!!!
#これも同じ
まだ誰も触ってないのに?!!
ゆっくりと確実に、
カードがどんどん
ひっくり返されていく…
!!!!
すごい…
全部、とっちゃった!!!
マスターの口が
あんぐりと開いた。
『これは…テレビでやってた
超能力ゲロゲ?!』
ビーバーはうなずいた。
『そうっす。超能力っす。
穴なんて、開けてないっす』
穴??
ボクは、トランプをよく見てみた。
!!
小さな穴が
たくさん開いている!
!!!
#マスターが
#泣いて怒った
ビーバーは言った。
『トランプは、勝負するものだから
事前準備は必要でしょ。
お詫びに、
今まで仕掛けといた
穴の法則を教えますよ』
ビーバーはマスターに
つきっきりで説明した。
!!!
マスターは分からず
トランプをぶちまけた。
『占いするゲロゲッ』
#シュッ
#シュシュシュ