(うさぎ)
第2.2章 時空のゆがみ ~うさぎたちの日記(冬)~
《うさぎ・朝のあいさつ》2月18日
おはよう。
今日のランチはお好み焼き。
みんなで、
はふはふ食べていると
マスターが言った。
『熱いのをみんな、
よく食べられるゲロゲ?』
マスターのお好み焼きを
新聞紙であおいで
冷ましていると、
目の前に座ったゴリラが
突然立ち上がった。
『うさぎくん!その新聞…!!!』
新聞?
何か書いてある??
難しい文字がいっぱいあって
ボクはよく分からなかったが、
かすみ山で、山火事があったらしい。
!!
闇うさぎくんがいる山じゃないよね??
!!!
その時、お店の電話がなった。
#ぴょんこぴょんこ
『はい、もしもし。
喫茶店、なれあいゲロゲ』
!!!!
『ハッ?!
何言ってるんだか
全然、分からないグァ!!』
マスターは大声をはりあげた。
ゴリラが、たぶん自分宛だからと
受話器をとりあげた。
『お電話かわりました。
喫茶店なれあい、ゴリラです』
ゴリラは
聞き慣れない言葉で、
なにか会話を続けていた。
ゴリラの表情が変わった。
!!!
ゴリラは電話を切ると、
深呼吸をひとつして
ボクたちの方を向いた。
『さくら山で、トランプが
大量に散らばっているのを、
さる達が発見したらしい』
!!!
さくら山?!
さくら山って…
山火事のあった
かすみ山の隣じゃないか!!!